猫茄子を齧る

朝起きると床に茄子が落ちてた。
猫のサラーの仕業である。
茄子には牙の跡が点々と残っている。
以前から、サラーは事ある毎に茄子にパンチを繰り出したり、目の敵にしていた。
理由は依然として解明されておらず、詳細については今後の研究が待たれる。
かような次第によって茄子は期せずして食料の用を成さなくなったのだが、私はそのようなことで茄子を食する可能性の一切を捨て去ることは毛頭考えておらず、猫の牙の跡程度は虫食いよりも余程ましであるとの見解から、充分食料となる得べきものであると、ここに謹んで宣言申し上げる次第である。