節分

実家が大阪であったので、子供の頃から節分には恵方を向いて、黙って巻き寿司(海苔巻き)を一本、丸かぶりしていた。
東京に来て一人暮らしになり、とんとそんな行事もしなくなった。
ところが、最近関西だけの風習であった恵方巻きが全国的に広がり、近所のスーパーマーケットでも巻き寿司を売るようになった。
久しぶりにやってみようと思い、買いに行くと、480円の物と880円の物があった。多分480円が一本で880円が二本入りなのだろうと思い、割安なので880円を買った。
そして家に帰り、恵方を向いて、いざ食べようと開けてみるとなんと、二本分の太さの一本だった。恵方巻きとは恵方を向いて願い事をしながら、一本を食べきり、その間一言も言葉を発しないと言う風習なのに、こんなでかい巻き寿司だと食べるのに大変ではないか!それに中の具に烏賊の刺身が入っていた。本来、恵方巻きは玉子焼きや、かんぴょう、椎茸、三つ葉などのスタンダードな具である。
なんだか、全国に広まるにつれ形が変わってしまっている。
こうなったら、来年は自分で巻くしかない。