ごまめ

幼い頃テレビゲームもなく、毎日のように近所の子供同士で、外で遊んでいた。
しかし、小学校6年生から幼稚園児までが一緒になってかくれんぼなどするため、普通にやっているとどうしても幼い子が鬼になってしまい、遊んでいる間ずっと鬼と言う状態になってしまう。
だからと言って、幼い子を遊びに参加させないと、仲間に入れてくれと泣くし、仲間に入れると今度は鬼ばかりは嫌だと泣く。
そこで自然発生的にできた制度が「ごまめ」だった。
「ごまめ」とは「小さい」と言う意味でつけられた名称だろうが、ある年齢以下の子供に適用され、遊びには参加するものの特別ルールで、タッチされたりしてもアウトにならないと言うものである。
今から考えれば、アウトにならなければただ遊んでいる中でウロウロしているだけで、なんの面白みもないのだが、それでもその時は参加できる、仲間に入れてもらえるのが嬉しかった。
仲間はずれにせず、集中攻撃もしない、優しいシステムだったかもしれない。