それも間違い

デベロッパーと呼ばれるマンションを発注し、販売する会社の営業マンがよく口にしていた「なるほどですね」と言う珍妙な日本語は間違いである。
「なるほど」と言う言葉はそもそも、納得、得心したときに出る感嘆詞であって、感嘆詞は敬語にはならない。いくら丁寧な「ですね」をつけたところで無駄な悪あがきである。
他の感嘆詞にも「ですね」をつけてみればおかしいことにすぐ気付く。例えば「へえですね」「ああですね」「うわっですね」…変である。
それに、「なるほど」と感心しているときに「ですね」などつけると言うことは、本当はそんなに感心などしていないと証明しているようなものである。まったくもって馬鹿にした表現で失礼千万である。
あえて、「なるほど」を丁寧に言いたいなら「なるほど、そうですね」と一端区切るべきである。
「なるほどですね」は若い営業マンの間では、一種の流行のようになっているようだが、阿呆を曝け出しているのと同じなので止めるがよい。本当に阿呆ならいいけどね。