金縛り

動かない。体がピクリとも動かないうえ、声も出ない。
これは肉体的な疲れによる金縛りなのか、霊的なものなのかと考えていると、ドアから人が入ってくる気配がした。男のようであった。これは霊的なものだと思った瞬間恐怖に襲われた。しかし男はクローゼットを開けたり、カバンを探ったりしている。口や手もよく感触を確かめてみると縄やガムテープであった。
なんだ強盗か、と思い安心してまた眠った。